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日本酒その常識は非常識 パート2 「火入れしたお酒は劣化しにくい」は本当? [日本酒その常識は非常識]

「日本酒その常識は非常識」は今まで本や雑誌や巷の通説で言われている日本酒の常識にスポットをあて検証していく企画で、その第2弾です。

第2回は「火入れしたお酒は劣化しにくい」は本当なのでしょうか。実際に体験したことを踏まえて書いていきます。
火入れ酒 bySAKE芯
日本酒は冷蔵保管が一般的です。
できれば-5度の氷温で保管することをお勧めします。
最近では中田英寿さんが日本酒の保管温度は-5度が良いと宣伝していただいたお陰で、-5度の管理が浸透し始めています。
では火入れしたお酒はどうなのでしょうか。
通説では火入れ酒は劣化に強いため、ある程度常温で冷暗所に置いておけば大丈夫と言われています。

火入れ酒とは1回または2回火入れしたお酒です。
当店で取り扱っている火入れ酒は1回火入れです。
1回火入れ酒は65度前後の温度で火入れ殺菌したお酒です。
牛乳と同じ低温殺菌です。
牛乳は買ったら冷蔵庫に入れておきますよね、1回火入れ酒も牛乳と同じで冷蔵管理が基本です。

1回火入れ酒を夏に常温で流通させた場合は一晩で劣化します。
私は何回か経験しています。
私の場合は劣化した状態がどんな味になるか良く分かっているので飲めば分かります。
しかし買ったお酒が劣化しているかしていないかは本来の正常な状態のお酒と飲み比べることが難しい一般の方は判別が難しいのではないでしょうか。

このように火入れ酒であっても常温の高い温度に置かれれば劣化が進みます。
ただし、生酒よりは劣化に強いのです。
一部の蔵元さんでは1回火入れ酒を-5度の氷温庫で保管しています。
氷温であれば劣化するスピードは遅く出来ます。しかし生酒と同じく劣化を止めることは出来ません。
蔵元さんの中には火入れした純米大吟醸を氷温で保管すると美味しくなると言われる方もいらっしゃいます。

以前、開栓していない純米大吟醸をうっかり家庭用冷蔵庫で2週間置いてしまいました。
開栓して飲んでみると老ねていました。
あわてて-5度の氷温庫に入れてある同じお酒を開けてみると、こちらは劣化していませんでした。
たったの2週間ですが家庭用冷蔵庫の4~5度の温度では火入れ酒でも劣化は早く進むのです。

こんなこともありました。
高い温度で管理したため劣化し香りも乏しく苦味も出て老ねてしまった純米大吟醸を氷温庫に1ヵ月半入れておいたのですが、開けて飲んでみると驚きました、素晴らしい吟醸香とフルーティな味わいを取り戻し本来の味に戻っていたのです。
これはフィクションではありません、私が実際に経験した真実です。
氷温に入れておくと本来の味が復活する、-5度のマジックなのです。

一般的に火入れ酒は劣化に強いため冷暗所に置いておけば大丈夫と言われていますが、このような事実を考えると火入れ酒といえども冷蔵庫またはできれば氷温で管理することが望ましいのです。

※3年氷温で管理した若波純米大吟醸令和記念酒。3年寝かしたお酒と思えない老ねなどの劣化の無いフレッシュな果実味が素晴らしいお酒です。
生酒だとこうはいきません。火入れした純米大吟醸酒は氷温で寝かせることにより昇華する場合があります。この点が生酒より火入れ酒のほうが劣化に強いと言えます。
若波令和記念酒 bySAKE芯
実際に体験したことから言えるのは、日本酒は生酒も火入れ酒も-5度の氷温で管理するのがもっとも適しているのです。

「日本酒その常識は非常識」では今後も巷の通説について鋭く切り込んでいきたいと思います。


日本酒専門店 Sake芯 http://www.sake-sin.com/
Sake芯 ショッピングサイト http://shop.sake-sin.com/


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日本酒その常識は非常識 パート1 料理の邪魔をしないお酒が最高の食中酒?ではない [日本酒その常識は非常識]

「日本酒その常識は非常識」は今まで本や雑誌や巷の通説で言われている日本酒の常識にスポットをあて検証していく企画です。

第1回は「料理の邪魔をしないお酒が最高の食中酒?ではない」

昔から「料理の邪魔をしないお酒が最高の食中酒」と言われてきました。
ところが私は前からこの言葉に疑問を持っていました。
それは日本酒の会を30年やってきて、会員から毎回のように「このお酒料理に負けてしまってダメだ」と感想を言われるからです。

たしかに腰の弱い存在感の希薄なお酒は料理とのバランスが悪くなり、折角の素晴らしい料理も台無しになります。
しっかりとしたボディのあるお酒だと料理の味を支えて、料理も引き立ちお酒も引き立つものです。
口の中で両者は互角になる、これが理想です。
刺身 bySAKE芯
料理に合う日本酒は、料理の邪魔をしない引き立て役ではなく、日本酒が料理と口中で互いの味を引き立て合い、素晴らしい相乗効果を生み、口中で昇華していくのが料理に合う日本酒と考えます。
ワインと料理の相性で言われているマリアージュと同じですね。

そのためには、料理に負けないしっかりとしたボディがあり、
料理を優しく包み込む包容力を持ったお酒が理想の食中酒です。
ワインに料理の邪魔をしないワインなど有りません。日本酒も同じです。

私は試してみないと気がすまない性質ですからお酒の会で試してみました。
「食中に向くお酒は」というテーマで、食中向きに造ったお酒や、まったく考慮しないで造ったお酒など数種類試してみました。
そして食中酒に向いているか向いていないかを参加者に評価していただきました。

食中に向いていないと票が一番多く入ったのは、実は食中酒を目指したお酒でした。食中向きに造られたお酒が必ずしも食中酒に向いていないことが分かりました。

一方食中に一番向いていると票を獲得したのは「豊賀」でした。
豊賀 bySAKE芯
食中酒を標榜したお酒ではありませんが、しっかりとしたボディが料理に負けず料理を支えるところが食中向きと評価されました。
その他食中酒を目指したお酒ではない「川中島幻舞純米吟醸金紋錦」が食中向きと多くの票をいただきました。
本来カプロン酸系酵母のお酒は内在するメタリックな苦味により料理と合いにくいのですが、幻舞の優しさが料理にフィットし、しかも飲んでも素晴らしく美味であることが評価されたのだと思います。
試してみて「料理の邪魔をしないお酒が最高の食中酒」ではないことが実感されました。

昔からコース料理の最初から最後まで1本の日本酒で通すことが普通に行われてきましたので、料理に日本酒を合わせることは考えていなかったのです。
ですから水口の存在感の無いお酒なら無難に飲めると考えたのだと思います。
現代では料理も様々で日本酒もバリエーションが増え、ワインと同じように十分吟味して日本酒を選べば大抵の料理に合う幅広さが日本酒にはあります。

理想の食中酒とは、
まず飲んで美味しいことが第一条件で、
次に料理に負けないしっかりとしたボディで料理を支え、
料理に優しくフィットする柔軟さがあることです。

「日本酒その常識は非常識」では今後も巷の通説について鋭く切り込んでいきたいと思います。


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